ホールで演じられる作品の演出効果を左右する音響設備の技術者・竹之下さんは、「家庭にステレオをつける仕事の大掛かりなものと思ってもらえれば」と話しますが、大ホールだけで100個以上のスピーカーが取り付けられるとあってはケタ違い。
演出から要求される音響効果は、ホールによっても違います。
オペラやミュージカルの上演がある大ホールでは、メリハリの効いた温かみのある音を、演劇スペースの中ホールでは動きのある音を、また、リサイタルなどの利用が多い小ホールは円形のため、指向性のある音を求められます。
それぞれの効果を最大に出し、作り手の「想い」を表現できるように機器を選び、取り付けるのが竹之下さんたちの仕事。
完成後の演目のあらゆる条件を想定して、外部機材の持ち込みなどにも対応出来るような装置も設置しますが、プランや設計は最新技術で進めれられても、取り付けは手作業でしかできません。
「スピーカーは生き物でね。取り付けてから1〜2カ月音を鳴らしっぱなしにして慣らしてやります。こうしないと、機嫌よく鳴ってくれないんですよ」と、わが子を愛おしむような様子。
手間と時間をかけて創り出す音響設備ですが、見ることのできるのは音響室などの裏方さんのみ。まさに裏方の裏方さんですね。
観客のみなさんは、感動に出会った時の「音」で、技術に触れることができます。
芸術文化センター事業
阪神・淡路大震災10周年記念「1・17は忘れない」
星夜のジルヴェスター・ガラ・コンサート
2004年12月31日(金)22:00(1月1日午前0:30終演予定)
神戸国際会館こくさいホール
◆午前0時に向けてカウントダウン
演目:ラプソディ・イン・ブルー、ローマの松他
指揮:佐渡裕
特別ゲスト:ウィーン少年合唱団
ゲスト:D・D・ジャクソン、原朋直他
A席¥6,500 B席¥5,000 C席¥4,000 D席¥2,000
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