O川が誰かに似てると思ったら、今は兵庫の田舎で保健婦をやってる高校時代の友人にそっくりだということに気付きました。
そんなせいか、あれこれ高校時代のことが甦って、たまたまあまり深く考えないで出来る(つか、考えると出来なくなる)作業が集中する日だったこともあって、昨日は思い出語りの一日となり..。
なかでも、その日の空の色まで思い出されるのは、高1の時に、陸上部の試合を応援に行った時のこと。
その当時の私はテニス部で、テニスコートの横のグランドを走る陸上部のF先輩に憧れて、ボール拾いしつつ視線はF先輩の姿に釘付け..みたいな。
ある日、市内の競技大会があって、もちろんF先輩の勇姿を見るために、私は尼崎記念公園陸上競技場のスタンドにいました。(その当時、mc Sisterがバイブルだった私は、白ブラウスに白セーター、タータンチェックのスカートだったということまで思い出した)
と、友人のYが向こうから足を引きずってやって来ました。
スパイク履いたままコンクリートの階段を昇降し、足を挫いてしまったというアホなヤツでしたが、さらに恐ろしいことを言うんです。
「リレー走ってくれへん?」
「は??」
100m走15秒かかる私に走れと?
「ビリになってもええの。最下位でも点数はつくけど棄権したら0点になる。なんとか走って!」と先輩からも頭を下げられ、他に要員がなかったのか、なぜ私に白羽の矢が立ったのかは忘れてしまったけど、にわかリレ−選手になってしまいました。
Yの体操着に着替えさせられたけど、私よりうんと大きな子で、しかも陸上で鍛えた太腿だから、彼女のブルマを履くと足回りはぶかぶか。
うぅ〜〜、こんな姿はF先輩に見られたくない。
出走までのわずかな時間にしたことは、バトンワークの練習だけ。
「後ろから『行け!』って声をかけるから、手は上に向けないでそのまま全速力で前向いて走れ。必ず追い付いて、下から持たせるから。
バトンを受け取ったら、とにかく手を大きく振って走れ。
次のランナーには、掌に向けて下から思いっきりバトンを振り上げてタッチする」
ド素人にアンダーハンドパスをさせようなんて、なんて陸上部なんでしょう。
ハイハイ、言われた通りにしましたよ。
後ろから走ってくる前走者に「行け!」って言われた瞬間、真直ぐ前向いて走った。
バシッてバトン渡されて、夢中で「手を振ることだけ」集中して、次の走者の姿が走っても走っても近づかないような心細さいっぱいだったけど、走るしかないから走った。
せっかくそれまでの走者が順位を稼いでくれていたのに、どんどん他校に追い抜かれて行って、ますます心細かったけど、でも走った。
棄権という最悪の事態を回避し、ラッキーなことに最下位も免れて、まぁ、それなりに役に立ったけど、一番悲しかったのは、走り終わってトラックから出たところでF先輩が近づいてきて「ありがとう」って言って下さったことで..。
「わぁ〜〜〜、近づかないで〜〜、こんなブカブカのブルマ姿見ないで〜〜〜」って、心の中で叫びまくったなぁ。
この話に爆笑しまくっていたO川、
「でも、それでお近づきになれたんだからよかったじゃないですか」
「そんなきっかけでお近づきなれたら、あとはお笑い系で過ごすしかなかったわよ」
淡い恋、片思いのまま終了。
ちなみに、こちら35年前の私。
誰かさんが、ずいぶん前に気に入って下さったので、再掲。