2008.01.25 Friday
人に恵まれる幸せ
子供の頃から健康にはあまり恵まれない私ですが、なぜか人には恵まれます。
と言っても、小学生時代はいじめられっ子だったんですが。 結婚して運気が変わったのか、「この人となら一生食いっぱぐれない」と思って一緒になった相手の運気が良かったのか、「ココ」という時に手を差し伸べて下さる人や「欲しい」と思う人材に出会えます。 12年前に会社を創るきっかけをくれたのは、大手広告会社出身の女性経営者3人でした。 子どもたちがマーチングの世界に入って、あまたの情報の中から良質の情報を得ることができ、得難い感動を数え切れないくらい得ることが出来たのは、利他の心を持った人たちのおかげでした。 社員にお金を持ち逃げされて、どん底になっていた心に明かりを灯してくれたのは、2100円の注文でした。 いったん、1800円のオーダーをいただいた直後に電話をかけ直して来られ、「正木さん、2100円の方にしてください。今うちにできることはこんなことくらいしかないけれど」 今思い出しても泣けます。 あの時は、何度も「ありがとうございます、ありがとうございます」と言った電話を切った後、声を上げて泣きました。 お金には替えられないものがあることを教えられた日でした。 今年になって、会社は昨年11月以来の混乱をまだ引きずっていました。 隆司は復帰してくれたけれど、まだ万全とは言えないので、勤務には制限を設けさせています。 土肥は、自身が風邪をこじらせてしまい、さらに家族にも病人が出て、初出勤して来たのは10日を過ぎてからでした。 哲平は12月に別件で手が塞がってしまって、乙川からの引き継ぎを十分に出来ないまま入社3ヵ月を過ぎてしまいまいした。 娘の入試が終わった山田は、就学準備でさらに忙しくなり、さすがに効率良く仕事をできる人と言えども、かなり負担が大きい様子です。 あちらもこちらもフルに動けない人間ばかりが寄ってしまって、私が3人分くらいを働く覚悟ではいたものの、やはりどれもこれもが後手後手に回ります。 そんな中で迎えた今月のな〜るの広告売上は惨澹たるものでした。 せっかく哲平が得意の「地図職人」の技を生かして貢献してくれて、利益を上げてくれているのに、定期モノで足を引っ張るわけには行きません。 さらに、売上優先で媒体の質を落とすこともできません。 原価だけはクリアしなければ.....。 追い込みに入った私は必死でした。 必死になればなるほど、深みに嵌って行くような悪循環。 思い余って、長いおつきあいのK先生の携帯に電話しました。 「先生、助けてください!」 「どうしたん?」 「原価割ってしまってます」 「固定経費やもんなぁ。で、なんぼ要るの?」 「9万あったら助かります」 「正木さん、遠慮せんと要るだけ言いいな」 K先生のお言葉に甘えて、事務所の家賃が賄えるほどの利益を上げさせていただきました。 これまでも何度助けていただいたことか。 先生が助けて下さった気持ちに見合うお返しはできていません。 レスポンスの高い広告を作ることと、人から相談を受けた時に、一番にK先生を紹介するくらいが私にできることです。 一応「社長」の名は張っているけれど、あまりの頼り無さに手助けをしてくださるのでしょう、K先生の他にも"Help me!"と叫ぶと、サッと手を差し伸べて下さる方が必ずあって、「吹けば飛ぶ」ような会社も、細い根を下ろしながら生き延びて来れました。 今月は、混乱の最中にどうしても仕上げなければならない原稿がありました。 書くに当たって、Aさんがたくさんのヒントを下さっていたのですが、別の理由からもあまりにも気が重くてなかなか筆が進みませんでした。 固まってしまった頭を絞り出すようにして書いた原稿を見ていただくと、時間をかけて丁寧に添削してくださいました。 さすが、編集の大先輩だけあって、とても厳しい添削でしたけれど、有り難かったです。 ある1行については、「こんなんやったら、載せない方がいい」とまで言われてしまいましたが、自分でも「イケてない」と思った部分でしたので、はっきり言っていただいて心のつかえがスッと下りました。 耳障りの良いことは誰でも言えるけれど、耳に痛いことを言って下さる人は少ないです。 そんなアドバイスを下さる方にも恵まれています。 つくづく私は幸せ者だと思います。 これで、健康とお金に不自由しなかったら言うことなしなんですが、そんなにどれもこれも手にしてしまったら、バチが当たりそうですよね。 とりあえず、食いっぱぐれてはいませんし。 明日は、ひさびさにかどクンが訪ねて来てくれるそうです。 ようやく一段落して、気持ちにゆとりが出来たので、きっとバカッ話で盛り上がれるでしょう。 「会いたい人に会うべき時に会える」って、これも幸せです。 感謝の気持ちを忘れないようにしないとね。 |